下読み男子と投稿女子を読んだ感想。【レビュー】

先日のAmazonでkindle版を購入していた「下読み男子と投稿女子」を読みました。
メインの登場人物は表紙の2人の男の子と女の子です。

読み切りの1冊でまとまった作品なので読みやすい作品でした。
著者の野村美月先生の他作品は読んだことはありませんでしたが、
読み切りで手を出しやすかった事とポイントバックのキャンペーンがあったので購入しました。

下読み男子

■下読み男子と投稿女子の感想

内容はタイトルから察することができるように女の子が作品を投稿して、
男の子がそれを下読みをするという関係になります。
下読みというのは賞に応募してきた文章作品を読んで評価する仕事の事です。
応募されてくる作品数が多いため最初にある程度ふるいにかける必要があり、
ふるいにかける段階を下読みというんですね。

そして主人公が下読みしているのはライトノベルです。
ライトノベルの賞に女の子が作品を投稿してくるわけですが、
投稿者の中にクラスメイトのライトノベルとは無縁そうな美少女が混じっているわけです。

ライトノベルの中でライトノベルを題材とする作品というのも悪くありません。
マンガを描くマンガ作品やアニメを作るアニメ作品なども数多く存在していますし違和感はないと思います。
当然ながら作者はライトノベルを書いているわけですから知識量も十分なのだと思います。

細かいストーリーはネタバレになるため控えますが、
なんやかんやあって下読み経験の豊富な主人公がライトノベルの書き方を教えることになります。
下読みの経験が豊富なので賞を取りやすい作品の書き方を知っているわけです。
そして女の子が本当に書きたい作品を引き出して一緒に少しずつ完成に向かっていきます。

作品を一緒に作るわけですから2人で一緒に居る時間も多くなります。
美人なクラスメイトの女の子と2人で作品を作るなんて経験はありませんが、
単純に羨ましいシチュエーションです。
こんな青春を送りたかったなぁ、と思ってしまいます。

もちろん途中でトラブルもあって乗り越えるために奔走したりもします。
とは言っても想定の範囲内といった感じでしょうか。
1冊読み切りですから壮大なストーリーが展開されることはありません。
スっと簡単に読めて青春の甘酸っぱさや作品を作り上げる達成感をほんのり味わえる作品です。
そういう意味で”ライトノベル”だなぁという感じです。

下読み男子

単純なキャラクターの好き嫌いで言えば男の子も女の子もあまり好みではありませんでした。
こればかりは好みの問題なので仕方がありません。

主人公の叔父も重要なポジションとして登場しますが、
叔父はゲームのシナリオライターをしています。
キャラクターとしては叔父が一番好きです。

叔父のセリフに一つ紹介したいものがあります。

他人の作品が、いかにつまらなかったかをドヤ顔で長弁舌するようになったらおしまいさ。あれは最高に醜悪だ。自分がああなったらと思うと、ぞっとする。そんなふうにしか感じられなくなったら、オレは、この世界から足を洗うよ。

何を感じるかは人それぞれだと思いますが私はこのセリフがとても好きです。

■下読みについてあれこれ

作品に関しての話しはこの辺りにして少し違った切り口から見ていきます。
下読み男子と投稿女子の取り上げている「下読み」についてです。
こういう仕事をする人がいることは知っていましたが今まで深く考えた事がありませんでした。

作品中でもある程度は下読みという仕事について触れられています。
要するに受賞者を決める立場の人が投稿作品を全て読むことは時間的に不可能なので、
先にアルバイトなどを雇って先に作品を絞るわけです。
馴染みのある言葉に言い換えると「一次選考」まれに「二次選考」の場合もあるようです。

作中では下読みは楽しい仕事であるかのように表現されています。
ですが実際の下読みという仕事はあまり楽しい仕事ではなさそうです。
そもそも基本的に編集と直接の関係のない少年が下読みのアルバイトを行う事はまれです。

一般的に下読みのアルバイトは編集とのコネがなければできません。
例えば元編集者や過去に受賞している作家などが対象となっているようです。
求人サイトや求人誌などに出てくることはほとんどないと思います。

一方で下読みというのは色んな人がしています。
作品を通過させる明確な基準が無いのです。
いろいろと調べてみると明確な基準がないからこその苦悩が多いようです。
これについては作中でも少し触れられています。

ライトノベル賞の下読みをしたときの話、ということ

実際に下読みをした際の経験談のようです。
運要素は確かに存在しているのだと思います。
責任重大な仕事だと思いますし、気軽にアルバイトをするようなものではないのでしょう。
そもそも完成度の低い作品を場合によっては何度も読み返すという事はかなり苦痛に感じそうです。

ラノベ新人賞応募作の10人に1人は、いまだに三点リーダーの使い方が間違っていて、下読みが爆笑している

三点リーダーの使い方についてのまとめ記事です。
個人的には使い方は好きなようにすれば良いと思っていますが、
一部の人は自由な使い方を認めていないという事もあるわけです。
少しでも通過率を高めたいのであれば正しい使い方をするべきなのでしょう。

また下読み視点から見た投稿の仕方についてまとめられた下読みの鉄人というサイトも存在しています。
作品を投稿しようと考えている人は勿論ですが、なんとなく興味がある人も目を通してみると良いと思います。

それと検索していて見かけたサイト下読みブログ
記事数は少ないものの実際に下読みをした体験談が書かれています。

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