日本メタバース協会設立とそれに反発するメタバース原住民。なぜ反発されているのか。

どうも、くぐむです。
今回は日本メタバース協会が設立されるというニュースを受けて、界隈では反発の声がめちゃくちゃ挙がっていることについての記事です。
私個人としても日本メタバース協会には現状は反対というスタンスなので、その点はご留意ください。

日本メタバース協会って何?

一般社団法人 日本メタバース協会

要するに日本のメタバース市場発展に向けた業界団体。
まだまだ法整備などがしっかり行われていないので、そういった部分を進めたりなんやかんやしたりするらしい。
情報の集積や発信、そして日本をメタバース先進国にすることが目的とのこと。

この記事を書いている段階ではまだ正式に設立されたのではなく、もうすぐ設立するよっていう段階。
代表理事にはFXcoin(仮想通貨取引所)の大西知生社長が就任する予定。

確かにメタバース関連の法整備は必要だし、仮想通貨とメタバースの相性は悪くない。
じゃあ日本メタバース協会が現在メタバースに深く関わっている開発者やユーザーから猛反発されているのか。

役員に仮想通貨関連の事業者しか居ない

メタバースと仮想通貨(暗号資産)は確かに親和性が高いです。
役員に仮想通貨業界から参加する人が出てきても違和感はありません。
が、設立するという段階で役員に就くのは「FXcoin」「CoinBest」「Ginco」と仮想通貨関連のみ。
今後ゲーム業界などにも声をかけるとしているものの、あまりにも業界が偏りすぎている。

ここで重要なのは、仮想通貨はメタバースにおいてメインのポジションには居ないということ。
あくまでも仮想空間で活動していくうえで「決済方法として仮想通貨は相性いいよね無くてもいいけど」くらい。
その業界の人達がメタバース協会作ります!と言っても納得感は全くないわけですよ。

誰かがツイートしていたのをチラっと見かけた『刺身協会をワサビ業界で立ち上げた感』という表現が秀逸。
ワサビあると良いけど無くても刺身は刺身だし。

VRSNSを国内で展開しているclusterやメタバースを推しているグリーといった企業、あるいは事実上メタバースにかなり近いことをやっているゲーム系の企業が関わってない形でメタバース協会を設立するのは……そりゃあ反発されるよね。

メタバース関連で動いている他の団体の方がかなりまともなので、個人的にはそちらに力を持ってもらいたいです。
例えば3Dアバターをプラットフォームに依存しない形で扱うVRMの規格を統一して推進していく(オープンメタバースを考えると規格統一は凄く重要なミッションだと思います)ための一般社団法人VRMコンソーシアムは役員を見ると、実態としてメタバースと関係が深い会社が並んでいます。

株式会社バーチャルキャスト
VR空間でコミュニケーションが取れるサービスを提供。ライブ配信との連携もある。

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社
Unityはゲーム開発用のソフトウェアで、3Dアバターを扱ううえで非常に重要。現状メタバースにどっぷり浸かっているユーザーでUnityを触ったことがない人は少ないのでは。

ピクシブ株式会社
言わずと知れたイラスト投稿サービス。VRMアバターを作れるVRoidもPixivが出している。

株式会社Mogura
XR関係のメディアを運営。私もほぼ毎日チェックしてます。

株式会社MOEグループ・ホールディングス
オタクカルチャーに関する企画やプロモーション、グッズからディレクションまで何でもこなしたり、イベントライブ系も扱っているなどメタバースとの相性も良し。

この他、活動実績が多い団体としてNPO法人バーチャルライツも界隈での知名度は高いと思います。
活動内容として印象深いのは、女子高生遺体遺棄事件のニュース記事でAERAが犯人とバ美肉と関連付けるようなタイトルで情報を流したことに対する緊急声明でしょうか。
この活動が直接的に影響したかは判断しかねますが、結果的に記事タイトルは修正されました。
また、これに関連して理事長がabemaの番組に出演したりといったこともあったようです。

記憶に新しい人も多いかと思いますが、千葉県松戸市のご当地VTuberの件でも動きがあったようです。
交通事故防止の啓発動画を担当したVTuberの衣装が性的だということで(私個人としては性的とは思いませんが)全国フェミニスト議員連盟から抗議があり削除という流れになった問題です。

VTuberの問題がメタバースに直接的な関係があるかと言われれば少し微妙なところですが、少なくとも仮想通貨まわりの事しか考えないと予想される日本メタバース協会より圧倒的に貢献度が高いと思います。

もちろんVRMコンソーシアムやバーチャルライツはイコールでメタバースではありません。
特化した団体が必要という考えは悪くないと思います。

が、メタバースという角度から見るのであればXRに特化している一般社団法人 XRコンソーシアムが存在します。
元々はVR推進の団体だったものが、時代の変化とともにARやMRも内包してXRコンソーシアムへと変化したものです。

こちらも役員にはデジタルハリウッド大学、バンダイナムコ、ソニーなどが並びますし、メディア露出が多くファンも沢山居る落合陽一氏も参加しています。

XRコンソーシアムの活動内容としてはVRクリエイティブアワードが目を惹きますが、ARサービス開発のためのガイドラインなんかもかなり有益だと思います。

この他、最近できた団体だと「バーチャルシティコンソーシアム」もあります。
まだ出来たばかりの団体なので実績などを紹介することは難しいですが、都市連動型のメタバースを推進するためのガイドライン作りなどをしていくようです。

こうした団体が活動している中に今回のようなメタバースの名前を使って利権だけを考えた団体を作られるのは良い気がしません。
あと、日本メタバース協会という名称も個人的に気に入りません。
法的な問題を考えるうえでは国という枠は重要になるのはわかります。
が、メタバースの概念上は見た目も住んでいる場所も関係ないわけで……。
そのメタバースの協会の名前に「日本」を入れるのはナンセンスだなぁと個人的には思います。

オタクはカルチャー理解度が低い団体を嫌う

基本的に私たちオタクはこういった協会なんかには反発しがちです。
最近と言うほど最近の話ではありませんが、eスポーツ関連でも大きな反発があったことを覚えている人も多いと思います。
一般社団法人日本eスポーツ連合通称JeSUが2018年に設立された時の話です。

ここで当時の炎上具合を表現するのは難しいのですが、この団体ができたことによって日本のeスポーツの特定タイトルに関してだけライセンス制度ができることになりました。
タイトル選定の方法は不明。人気ゲームタイトルが含まれていない。そもそもライセンスにほとんど意味がない。
(当初ライセンス化する意義を語っていたが、その発言内容自体が嘘だったことでより不信感が強くなっていました。)

逆にライセンスを持っていないことでアマチュア扱いされ入賞時の賞金が受け取れなかったり、500万円が10万円に減額されたりといった事態が発生しました。
また、プロライセンス化されたことで兼業の場合だと副業扱いになってしまいます。
勤務先によってはJeSU認定タイトルになることで会社を辞めるか賞金を諦めるかの二択になるケースも出てきます。

とまぁ悪い面を語ってきましたが、数年経って見ると実際にはJeSU公認タイトルも特に増えておらず、ガラパゴス化しているものの大会自体は頻繁に行われているので、極端に嫌うほどのものではなかったかもしれません。

ただ、ここで言いたいのはJeSUの役員にはゲーム系の会社が並んでいます。
それでもeスポーツ界隈に対して理解度が低いと猛反発をされたわけです。

メタバース協会の話に戻すと、少なくとも現状で日本におけるメタバースとして一番進んでいるのは各種VRSNSでしょう。
そこを完全に無視した形で、メタバース協会なんて言われても反発されるのは当然ですよねという話。

今回は思う所がいろいろあったので、思ったことを適当に殴り書きした感じです。以上!

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