様々なAIに触れた結果、ゲームの上達について思うことがある。

どうも。
最近はChatGPTにコードを書いてもらったり、StableDiffusionで画像生成をしたり、すっかりAIの活用が日常生活の一部になってきました。
その結果ちょっと思ったことがあるので色々書いていこうかなと思います。

前置き

前置きも結構長いと思うので、読まなくてもいいです。

AIにそれなりに触れていると、関連する論文や書籍を読んだり、読んだ人の感想に触れる機会も多くなります。
その中で非常に頻繁に出てくる要素の1つに「予測」があります。この予測関連の話はとても面白い。

細かい話は割愛しますが、ChatGPTなどは文章の先を予測して文字を出力しています。
沢山のデータを集め文章の先を予測して、もっともらしい出力をした結果「なんかすげーAI」になっちゃったわけです。
これは人間の脳でも似たようなことが行われているみたいです。
人間とAIの違いは長期記憶ができるかどうか、どれだけ先まで予測して思考できるかといった部分だと思います。多分。

結局のところ予測の精度が高まると人間もAIも性能が高くなるよねという話。
例えばビジネスで成功している人の多くは10年後や20年後の未来を語って、そこに向けて動いている人が多いと思います。
ここ最近はいろんな人の話がYouTubeなんかで気軽に見れますが、優秀な人のほとんどは未来の話をしていると思います。
沢山の情報を集めて、それらの情報を基にして未来を予測できるているわけで、そりゃあ”性能”が高いよねということです。

これは別にビジネスだけではなくて、芸術方面でもそうだしゲームを含めたスポーツ全般でも大事だと思います。
意識的に予測を行う癖をつけることで性能を上げられるんじゃないでしょうか。
予測と一言で言っても様々な状況が考えられるので、ここからは本題ということで「ゲームの上達」と「予測」について語っていこうかと思います。

これまで上達できたゲームは意識的に予測をしていた

私がこれまで上手くなれたゲームは意識的に予測を練習に取り入れていました。
当時は深く考えていたわけではなくて、色々なことをして良い結果が出た練習方法が結果的にそうだったという話です。
改めてAIに触れて納得感があったので今回の記事を書くに至っています。

最初に私が上達して一定レベルまで到達できたゲームと言えば「ぷよぷよ」です。
今はほとんど触れていないため強くはありませんし、プロ化したことで全体のレベルも上がっているため偉そうなことは言えませんが、一応ぷよぷよeスポーツでグランドマスターへ到達したくらいにはプレイできます。

現在は当たり前のように10連鎖以上をノータイムで組めますが、はじめは5連鎖すら運任せのレベルでした。
ここから10連鎖以上を組めるように様々な練習を行いました。
もちろん連鎖の基本形を覚えるとか、ゲームの仕様を覚えるといったことも必要です。

そんな中で上達に一番寄与した練習方法は「上手いプレイヤーの動画を1手ごとに一時停止して、置く場所を予想してから再生する」という手法です。
この状況で自分だったらどこに設置するか1度考えて予想し、それから動画を再生して確認する作業を繰り返します。

もちろん100%の正解という手順は存在しないかもしれませんが、上位プレイヤーは確率的に正しいことが多いと予想できます。
少なくとも中級者以下のプレイヤーが考える1手の方が効率が良いケースは残念ながらほとんどありません。
例え時間をかけて予想したとしてもです。

この手法で同じ位置へ配置することができた場合は問題がなく、違う場所へぷよが配置された場合は何故そちらへ置いたのかを考えることが重要です。
意識的に予想を行うことで、予想が外れた部分が上位プレイヤーと自分の差だということが明確になります。

この意識的に予想を行って、予想と外れた場合に自分の中にある情報を修正する。
このことを”観察”と表現するという話もどこかで聞きました。
様々なゲームにおいて有効な手法だと思いますし、絵を描くのが上手い人の観察眼も中身はこういう事だと思います。

これは別ジャンルのゲームでも採用できる方法だと思っていて、例えばSplatoonの場合でも上位プレイヤーが前に出るタイミングや引くタイミング、塗りを行うタイミングなどを予想しつつ動画やメモリープレイヤーを視聴するのも有効そうです。

また、Splatoonの場合だと練習だけでなく実際の試合中も常に意識して予想を行うことは大事です。
画面から得られる情報だけでなく、例えばデスした敵がリスポーンするタイミングを考慮して「スーパージャンプしてきそう」「このルートから戦線復帰してきそう」といった予想ができます。
撃ち合い中でも削った敵が引くルートを予想してボムを投げるといった動きなども多いです。
こういった場面でも予想を行って外れた場合は何がダメだったかを考えることで、予想の精度はどんどん高くなります。

ここでもう1度AIの性能を上げる手法について触れます。
人間の脳に近付けるための実験で、AIの予測を複数のタイムスケールで行ったら性能が上がったという結果が出ているらしいです。
目先の事を予測する短期のものだけだと精度が低く、中期や長期の予測と組み合わせると精度が高くなるという話です。

これはゲームの対戦においても同様の事が言えると思います。
例えば短期的な予想では目の前の敵を倒せそうだとして、その部分のみを見れば戦って倒すことが正しくなります。
ですが中期の視点が入ると、実はそこで倒しにいく意味がないかもしれません。
例えばスプラトゥーンで言えば目の前の敵は高確率で倒せるかもしれないが、戦闘を行うと塗り替えしでカウントを止めるのが間に合わなくて試合が大きく不利になるといったケースがありそうです。

AIと同じで人間もゲームの練習や反省の際にはタイムスケールを意識して考えることが重要そうです。
ある程度ゲームが得意な人はこれらを自然と行っていると思いますが、意識して行うと効果が大きくなる気がします。

タイムスケールの話はぷよぷよの練習の話にもつながっていて、置く場所の予測が外れた時に少し考えて納得できるのはタイムスケール的に中期以下の予測であることが多いです。
短期の予測で問題ないケースではそもそも外しにくいですし、長期で予測しなければならない手順は辿り着くのが難しいです。

余談

脳にとって予測は無意識で常に行っていることです。
予測通りの場合、処理する必要がない情報としてスルーされてしまいます。
逆に予想を外れたものには注意が向くわけです。

これは様々なコンテンツにも通じる話のようで、例えば音楽の転調が気持ち良かったり小説のどんでん返しの展開が面白かったりするのは予想を外れるからみたいです。
eスポーツでのクラッチシーンに興奮するのも似たようなものかもしれません。

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