2021年現在のNFTが抱える5個の問題と今後の課題について

非常に盛り上がっているNFT界隈ですが、様々な問題があるという話は聞いたことがあるでしょうか?
今回の記事はNFTがどういうものかを既に知っている人向けになります。
概念などの基礎的な知識はあるものとして進めていきます。

私個人としてはNFTは現状ではまったくオススメしていません!

NFTが抱える問題

・取引手数料

NFTマーケットはいくつか存在していますが、一番有名なのはOpenSeaだと思います。
主にここで取引に利用するのはイーサリアム(ETH)になります。
イーサリアムは世界で2番目に規模の大きい仮想通貨(暗号資産)なわけですが、送金手数料(ガス代)も比例して大きくなっています。
規模が大きく取引が増えると、トランザクションを優先的に実行してもらうために手数料を高くしなければならないという理由があるわけです。
もっと詳しく知りたい場合には各自調べてみてください。

もちろん技術的にこの問題を解決するために動いているようですが、少なくとも現状では取引のたびにかかる手数料が非常に高いという状況になっています。
そのためNFTでは価格の高いものの取引が中心となっていて、少額の取引を気軽に行うのは現実的ではないです。

・環境問題

トランザクションの増加に関連する話です。
ブロックチェーン技術を利用した仮想通貨全体が抱える問題ですが、マイニングには非常に多くの電力が消費されています。
電力消費量の問題は無視できるレベルではなく、世界の消費量の0.5%にもなります。

単純に環境に良くないということに加えて、NFTは現状だとアート作品の取引が中心となっています。
基本的にアート作品をクリエイターが販売する形になるわけですが、そのクリエイター個人に対して環境に悪いという観点から誹謗中傷が行われている例は少なくありません。

誹謗中傷や攻撃的な行動はどうかと思いますが、現状では環境に良くないということは間違いないです。
これについてはイーサリアムが現在2.0へのアップデートが進行中で、アップデートが進むとPoWからPoSへ移行することになります。
難しい話は省いて、PoSになるとマイニングが必要なくなるので消費電力が計算上99.95%削減できるとのことです。
消費電力が減れば環境問題も、先に挙げた手数料の問題も大きく緩和されると予想できます。

・バブル

仮想通貨自体もバブルと言えるのかもしれませんが、NFTもかなり危うい状況に思えます。
実際の価値よりも高い価値がついてしまっていることが予想されるので、いわゆる投資として考えるとかなり危険な気はします。
お金を稼ぎたいクリエイターの方は、参入することでトラブルになる可能性を理解したうえでなら参入する価値はあるかもしれません。

正直NFTの適正価格を見極めるのは非常に難しいと思います。
もっと一般的になってきて、市場が正しく機能しはじめてから参入を考えた方が良いでしょう。
ギャンブルとして売買したい人は止めません。

・価格や取引の操作

現状のNFTは法律が追いついていないこともあって無法地帯です。
そもそもNFT自体の適正価格というものが曖昧だったり、投機的な資金が入ってきていることも含めて非常に危ない状況になっています。

例えば、知識のない投機目的でNFTを購入しようとしている人を釣るために複数のアカウントで取引実績を作り、見せかけの市場価格を作るようなことも可能だったりします。
同一人物あるいはグループで複数のアカウントを用意して特定のNFTを何度か取引すると、見かけ上は欲しがっている人が居て高額でも取引が成立しているように見えちゃうわけです。

普通に考えればこうした行為は違法になってもおかしくないのですが、現状ではNFTの取引について法整備が追いついていません。

・詐欺、偽物の出品

NFTはそのデータがどこから出品されて誰が購入したか把握できるという性質があります。
その一方で例えばイラストなどをNFTとして販売された場合に、その販売しているアカウントがクリエイター本人のものかどうかは判別ができません。
つまり、別人が勝手にNFTとして販売していてもすぐに気づくことは難しい作りになっています。

対策としては、欲しいNFTのクリエイター本人と判明している外部のSNSなどを利用して本物かどうか確認するといったものが考えられます。
また、マーケット側が本人確認を行うような仕組みがあればこの問題を少しは減らすことができると思います。


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